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GENBATON

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ニュースリリース

2024年5月9日

大林組とリバスタ
新たな施工管理サービス「GENBATON」を開発
~業務標準化とノウハウ継承により、建設業界の課題である担い手不足にアプローチ~

 株式会社リバスタ(本社:東京都江東区、代表取締役:高橋 巧、以下「当社」)は、株式会社大林組(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:蓮輪 賢治、以下「大林組」)の全面協力のもと、建設現場の業務標準化、ナレッジ共有・活用、ノウハウ継承を支援する新たな施工管理サービス「GENBATON(ゲンバトン)」を開発しました。
大林組では、2023年度に「GENBATON」の試行を実施し、2024年4月より順次、全国の新規建築現場で利用を開始しています。現在、当社では2024年秋ごろの一般販売開始を予定しており、複数のゼネコンと「GENBATON」の利活用・導入に関する協議・検討を進めています。

 

開発の背景・狙い

 建設業界の重点課題である「担い手不足」が益々深刻化していく中、2024年4月1日より建設業界でも時間外労働の上限規制が適用されました。「担い手不足」の課題は、これまで主に「建設技能者の不足」に焦点が当てられてきましたが、建設投資が堅調に進む中、ゼネコン側、特に「現場社員の不足」の課題も顕在化しつつあり、将来的には、建設工事の安全・品質・工期・コストに大きな影響を及ぼす可能性が生じています。

 経験豊富な現場社員だけでは人手が足りず、若手社員や派遣社員の役割が増える一方、膨大な現場業務と慢性的な人手不足により、経験の浅い社員・派遣社員への十分な教育・フォローも難しい状況となりつつあります。また、現場ごとに同じ業務であっても手順・ルール等が異なり、経験の浅い社員・派遣社員が業務に慣れ、現場で戦力になるまで時間がかかるという課題もあります。

 これらの課題の解決に向けて、当社と大林組は2023年5月に基本合意書を締結し、大林組の全面協力のもと、建設現場の業務標準化、ナレッジ共有・活用、ノウハウ継承を支援する新たな施工管理サービス「GENBATON」を開発しました。

 

サービスのコンセプト

 「GENBATON」は以下3つのコンセプトを掲げ、建設現場における幅広い業務領域でサービスを展開していきます。

1. 業務標準化
 「GENBATON」は、建設現場の各業務において、現場ごとに異なる手順・ルール等の業務標準化を支援し、経験の浅い社員や派遣社員が現場着任後に早期戦力化することを目指します。また、関係者間での業務連携、各業務の実施状況や情報・データの共有により、調整・協議・フォロー等のコミュニケーションを活発化させ、全体的な生産性向上と各工事の遅延の抑制を図ります。

2. ナレッジ共有・活用
 経験の浅い社員だけでなく、経験豊富な社員においても、未経験の建物用途・工種・工法や、現場固有の特殊条件に直面すると、類似現場の資料を探して参考にすることや、その分野で経験豊富な所長等の上司に指導を仰ぐ等して、過去の経験に基づくナレッジ入手に時間と手間を要しています。「GENBATON」ではこれらのナレッジを蓄積し、各現場で共有・活用できる仕組みを構築します。

3. ノウハウ継承
 経験豊富な社員から経験の浅い社員へノウハウを継承するには、対面で直接伝えていく手段に勝るものはありません。一方で、現場での施工管理や打ち合わせ等により、社員間の予定が合わず時間のすれ違いが発生し、対面でノウハウを伝える時間の確保が難しくなりつつあります。そこでこれまで通り、経験に基づくノウハウを口頭・実地で伝承することを大切にしつつ、「GENBATON」に蓄積されるデータ・ナレッジを活用し、関係者に広く、より効率的にノウハウを継承できる仕組みを構築します。

 

サービスの概要・特徴

 建設現場の幅広い業務の中でも、「GENBATON」は第一弾として「書類管理」「出来高・歩掛管理」「施工計画」の3業務領域を対象としたサービスを開発しました。これらのサービスは、2024年4月より順次、大林組の全国の新規建築現場で利用を開始しています。さらに第二弾として「施工図管理」の試行版開発が完了しており、大林組による全面協力のもと、試行を実施しています。

 「GENBATON」の最大の特徴は、当社が提供する建設現場施工管理サービス「Buildee※」との連動が可能な点です。「Buildee」を利用されている場合は、すでに登録済みの各種データ(企業情報・ユーザー情報・現場情報・施工体制情報等)をそのまま「GENBATON」と連携いただけます。新たなサービス利用のための初期設定、マスタ登録、ユーザーID発行・普及などの手間を大幅に削減でき、業務負担を掛けることなく、「GENBATON」を導入し、ご活用いただけます。

 ※建設現場施工管理サービス「Buildee」は、建設現場における施工管理業務をサポートするクラウドサービスです。日々の調整会議における作業間連絡調整や入退場管理、安全書類作成、進捗・歩掛管理などの機能をすべて網羅したオールインワンのサービスとして、現場の規模を問わず幅広く利用されています。主力の作業間連絡調整システム「Buildee調整会議」を筆頭に、2017年4月のサービス開始以来、415社の元請会社、17,200件の現場に導入されています。
「Buildee」サービスサイトURL:https://service.buildee.jp/

「Buildee」と「GENBATON」の連携イメージについて

 

エンドースメント

 今回の発表にあたり、株式会社大林組様よりエンドースメントコメントをいただいております。

株式会社大林組 執行役員 建築本部副本部長 安部 浩 氏

 この度リリースされた「GENBATON」は、当社が現場業務で課題としていた非効率な情報共有や業務の偏りの解消を目指し、当社が株式会社リバスタにお声がけし、当社の施工管理の知見を情報提供することで開発が実現しました。既にサービス化されている一般的な情報共有ツールと異なり、「GENBATON」は建設業に特化したサービスとなっており、情報共有をキーワードに様々な業務効率化が図れるサービスとなっています。特に「書類管理」機能については、現場規模が巨大化し、関係者も多数いる昨今の建設業界では、特に有効に機能するサービスと考えています。
 当社は2024年4月から「GENBATON」の利用を開始し、現場業務の効率化を進めていきます。

 

サービス名称に込めた思い

 「GENBATON」は、「現場(GENBA)」と「バトン」を組み合わせた造語です。サービスのコンセプトである「業務標準化」「ナレッジ共有・活用」「ノウハウ継承」の3つに絡め、以下の思いを込めています。

●「業務標準化」:所属先・立場・役割を超え、建設「現場」に関わる関係者間で、リレーのように「バトン」を上手くつなぎながら、業務をより円滑に進めていきたい
●「ナレッジ共有・活用」「ノウハウ継承」:経験豊富な社員から経験の浅い社員へ、「現場」のナレッジ・ノウハウを継承し、次世代に「バトン」を渡していきたい

 また、サービスロゴのアイコンとグラデーションは、現場業務において次の工程を担当する人や次世代へ断絶することなくバトンを渡していくイメージを表現しております。

 

リバスタについて

 当社は、建設業界が抱えるさまざまな課題をICTで解決するため、幅広いソリューションを提供しています。2007年の創業以来、電子マニフェストサービス「e-reverse.com」の提供により、産業廃棄物の管理業務において効率化を支援し、その後も建設現場施工管理サービス「Buildee」、建設現場ICT機器ソリューション「BANKEN」等の提供で、建設現場の各種業務をサポートしてきました。

 また、2024年4月より、当社はCO₂排出量の抑制・削減に向け「建設業界に特化したCO₂排出量の算出・可視化が可能な新しいクラウドサービス『TansoMiru(タンソミル)』」を正式リリースいたしました。そして、このたび開発した「新たな施工管理サービス『GENBATON』」は、業界課題である担い手不足へのアプローチとして、建設現場の業務標準化、ナレッジ共有・活用、ノウハウ継承を支援します。その他、建設業を魅力的にするための取り組みとして「建設技能者向けポイント付与」実証実験も継続しております。

 主力サービスである「e-reverse.com」や「Buildee」は10,000社を超えるお客様にご利用いただいています。「TansoMiru」は、「e-reverse.com」「Buildee」と連携いただくことで産廃運搬・処分、揚重機・機材利用予定のCO₂排出量を自動計算することができます。今後は、一般社団法人電力データ管理協会を通じて取得した電力データ(電気のご契約者さまからの同意をいただいております)から、電力使用時のCO₂排出量の自動計算を予定しています。今後正式リリースを目指す「GENBATON」と「建設技能者向けポイント付与サービス」は、「Buildee」とのデータ連携が可能です。

 当社は『「つくる」の現場から、世界を変える。』のミッションのもと、建設業界のお客様に寄り添い、共に創造する姿勢で幅広いソリューションを開発してきました。それらを連携してご活用いただくことで、お客様の建設現場における変革を支援し、社会への貢献を目指します。

当社が提供するサービスの連携イメージについて
(今後提供予定のサービスを含む)

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